花降る日に、手向けの言葉を
ごめんなさい。
ごめんなさい。
屹度、貴方は悲しむだろう。こんなにも泣き濡れて暮らすわたしに。
何度云っても、足りないくらい重ねた言葉。
今も、屹度この先もいつまでも貴方のことが好きだけれど、わたしに貴方の姿を見ることはできない。
わたしも貴方も、今はあの時とは異なる世界にいる。
いつも、いつでもあなたに逢いたいけれど、貴方の声を聴くことは叶わない。
貴方に触れることも、温もりを感じることもできない。
これから先、未来永劫わたし達はすれ違うことなく、時間を過ごさなくてはならない。
わたしは貴方を見守るだけ。
いつまでも枯れ果てることのない涙を流し、ただ、貴方に詫びる言葉しか持たない。
だから。
「わたしは、貴方と一緒に時間を過ごす事ができて、とても幸せでした」
ただ今は冷たいばかりの大理石の墓前に花を供え、沢山の感謝と別れの言葉を紡ぐ。
大好き。これまでも、今も、そしてこれからも。
それだけは、変わることはない。
最后に最高の笑み手向ける。
あの日、貴方が切ない笑顔で「忘れてくれ」と云ったから。
貴方はいつもわたしの幸せを願ってくれたから。
わたしは新しい手を取る。
ごめんなさい、そして有難う。
……大好き。