真夜中の孤独
電話を手に取り、明るくなったモニタをじっと見つめる
暫く逡巡して、なにもしないままベッドに放り投げた
話したい事があった訳ではない
用事があった訳でもない
ただ漠然とした淋しさを消したかった
でも何の用もないまま電話するのが忍びなくて、不安を枕の下に追いやった
声が聴けるだけでよかった
優しくて暖かい声を聴いてから眠りに就けば、屹度幸せな夢が見られる筈だから
それだけなのに
心は中々素直にはなってくれない
この小さな苛立ちを抱えながら、今夜もまた、独り眠りに就く