Memorys of "minuta prima".

むかし、わたしに意地悪をした女の子の、
勝ち誇ったような睛をおもいだした。
あのこはわたしが嫌いだった。
ただそれだけで話したこともないわたしに意地悪をした。

あのこのいもうと。

わたしが知っているのは、それだけ。


あのこたちは意地悪をしなかったけれど、
潔癖そうな睛でわたしをみていた。
さんにん、おなじ睛で、おなじ顔をしていた。
ただ学校ですれ違うだけの、歳もクラスもちがうこたち。
なまえを知っている。
ただそれだけ。

けれどあのこたちは、静かにわたしを拒絶していた。


空のアオをうつし輝く硝子玉のひかりに落ちた、
影の様な記憶。


万華鏡のようにきらめいて、わたしのまえにやってきたのね。