dive into blue. [ act:晩夏 ]

空白に近い無音
耳の奥で遠く鳴く蝉
陽射しは焦げるように熱いのに
何時もより冷たい空気が満たされた水槽
浮遊しては沈み込む水草の吐き出す透明な酸素を愛の様に咥え
代わりの毒を与え続けた
晩夏を歌う禽鳥は酷く静かでゆるぎないはずの君が歪んで見える
僕は今日も喋らない儘
それでも動き続ける世界

終わる事無き蒼の世界